自然なものは身体にイイ、という印象に騙されてはいけない
野菜は身体にイイ、野菜はどれだけ食べても太らない…。なんて言われていますが、じゃあ、同じ自然の果物もいいんじゃない…という印象ありませんか?スマートな芸能人やモデルが「朝はコーヒーとフルーツだけ」とか言っているし、リンゴダイエットやバナナダイエットなんて方法もあるみたいだし、問題ないに違いない!友人屋もそう思い、一時期、せっせとリンゴを買い込んで、リンゴダイエットに励んだことがあります。ええ、もちろん痩せませんでしたが。
というのも、これ、全く勘違いでした。
そう思い知らされたのが、この本。「シリコンバレー式自分を変える 最強の食事」
この中で
栄養学的に野菜と果物は、魚と自転車ほどしか共通点がない。人は果物を「自然のキャンディ」として健康にいいと持ち上げたがるけれど、じつは果物は野菜よりキャンディとの方が共通点が多い。野菜が低糖で栄養価がきわめて高いのに対し、果物はおおむね糖と水とわずかな食物繊維できている。
確かに「果糖」というワードは知っていましたが、これほどのレベルとは、とショックを受けました。
また栄養科学博士オーガスト・ハーゲスハイマー著「最少の努力でやせる 食事の科学」でも
果糖は摂りすぎると中性脂肪を増やし、肝臓にダメージを与えることがわかってきました。肝臓に直行して代謝される、というのは実はアルコールに近い代謝システムなので脂肪肝の原因ともなります。体にダメージを与えないためには一度に摂る果糖の量は15g以下にすべきというのが、いま欧米の研究者が提唱する一般的な基準値です。
お菓子のキャンディと一緒で、お酒のごとく脂肪肝の元…それが「果物」のようなのです。ちなみに果糖の量が15g以下の果物を「ライザップ糖質量ハンドブック」で調べると…
果糖量少なめ(このぐらいならOK)
- いちご(3個):3.2g
- パインアップル(1/8個):8.3g
- 温州みかん(1個):8.8g
果糖量多め(注意)
- バナナ(1本):21.4g
- かき(1個):21.5g
- リンゴ(1個):25.2g
…とありました。
もっともらしい格言に注意
「1日1個のリンゴで医者いらず」「柿が赤くなると、医者が青くなる」などの格言は、普段の食事が充分でなかった時代ならとにかく、今はお菓子業界が仕組んだバレンタインのごとく、後ろで利権業界が糸を引くビジネスの存在を疑った方がいいのかもしれません。
リンゴダイエットやバナナダイエットのもう1つの問題点が。リンゴだけ、バナナだけを摂り続けるこれらの問題点の1つに、ずっと続けるのが難しいということもあります。それをやっている瞬間は痩せるのかもしれませんが、やめたとたん体は元に戻ってしまうんですよね。リバウンドというプラスα付きで。
甘い言葉と甘い果物には、気をつけましょう。わたしはダイエットライフ開始以降、積極的に口に入れないようにしています。健康状態に何ら問題はありません。