ダイエットの味方になる油と敵の油を知ろう
油イコール肥満の元、というイメージは誰しもが持っているはず。友人屋も大好きで時折無性に食べたくなる(でも我慢する)亀のつくうどん屋のかき揚げやコンビニのから揚げ棒など、コスト優先の油で調理されたものが太るというイメージは正解で良いのですが、問題は「油」を十把一絡げでダイエットの敵としてしまうこと。
そもそも油(脂質)は、三大栄養素の1つって知ってました?情けないことに、友人屋は、40を越えるというのに知りませんでした。
良質な油は、取った方がいいではなく、摂らなきゃダメ
栄養素図鑑によると脂質は、ホルモンや身体の細胞膜の元となったり、効率よくエネルギーになったり、栄養素の分解に必須…など生命維持に必要不可欠。ダイエットするといっても、完全にカットするのはNGとされています。だからと言って、植物油やサラダ油なんてネーミングに騙されないよう、いい油(○)、悪い油(×)、普通の油(△)を覚え、必要なモノは摂る、必要ではないものは極力摂らないようにしましょう。
○いい油:亜麻仁油、エゴマ油、青魚、くるみ
(オメガ3/α-リノレン酸)
血液をサラサラにする作用や抗炎症作用がある、積極的にとるべき油
×悪い油:ヒマワリ油、コーン油、紅花油、大豆油
(オメガ6/リノール酸)
体内で炎症・酸化を引き起こし、アレルギーや内臓疾患の原因にも。細胞壁内から浸透して体脂肪として蓄積される。これが植物油とかサラダ油なんて言われている
△普通の油:オリーブ油、ごま油、米油
(オメガ9/オレイン酸)
悪くはないが、糖やタンパク質で体内合成できるので、積極的に取らなくても良い油
おまけ
◎オススメの油:MCTオイル
脳の燃料となるケトン体に素早く転換され、さらに体脂肪の燃焼も助ける
ほぼ無味無臭なので色々なものに混ぜて摂りやすい
バターコーヒーはもちろん、様々な料理にinしてもOK
自然界に存在しない化学の油「トランス脂肪酸」に要注意
昭和40年代に生まれ、育ち盛りの小学生時代に学校給食をウマイウマイなんて食べていましたが、その頃パンのお供にはマーガリンが添えられていました。ゾッとしますね。ちなみにこのマーガリンは…
×××摂ってはけない油:マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド、加工油脂
(トランス脂肪酸)
植物性油に水素を添加することにより飽和脂肪酸(常温で固体。バターや牛脂など)に近い形にした、自然には存在しない油。がん、認知症、心臓病などに関係があることがわかっている
…です。
いまではこのマーガリンが給食に使われることはないみたい(ウチの地域では)ですが、スーパーやコンビニには平然と並べられています。アメリカやカナダでは食品への使用を禁止しているというのに、日本では表示義務も含有量の規制も今のところ全くないようです。
ちょっと小腹が空いたから、という時、原材料をチェックして摂ってはいけない脂質を摂っていないか注意しましょう。
今、あらためて思う「選ぶ目」の大切さ
最近では、「油は悪」ではなく「油は選ぶ時代」になってきました。
スーパーに並ぶお惣菜や加工品を手に取るとき、「何で揚げられてる?」「どんな油が使われてる?」という視点を持つだけで、身体の調子が変わる実感があります。
安いオリーブオイルに要注意。その理由と選び方のポイント
「オリーブオイルは身体にいい」──たしかにそうです。
ただし、それは“本物のオリーブオイル”に限る話です。
実はスーパーに並ぶ安価なオリーブオイルの中には、“精製されたもの”や“他の油と混ぜられているもの”も少なくありません。
たとえば「ピュアオリーブオイル」と書かれていても、それは“精製オイル”と“バージンオイル”を混ぜたもの。
香りや栄養価はほとんど失われていて、健康効果を期待するには物足りません。
✅ オリーブオイル選びの3つのポイント
-
「エクストラバージン」と明記されているか
→ 酸化されていない、初回のコールドプレス(低温圧搾)の証。
もっとも栄養価・香りが高い品質のものです。 -
遮光瓶に入っているか
→ オリーブオイルは光・熱・酸素に弱く酸化しやすい。
透明ボトルより、緑や黒の遮光瓶を選びましょう。 -
原産国と収穫年度の記載があるか
→ 信頼できる生産国(スペイン・イタリア・ギリシャなど)+「いつ搾ったか」が明記されていれば、鮮度に自信がある証拠。
📝補足:「オリーブオイル風」なラベルには注意!
「オリーブ油入り植物油」「オリーブオイルブレンド」などは、実際にはオリーブオイルがごくわずかしか含まれていないこともあります。
✅ ダイエット目的なら“香りと価格のバランス”で選ぶ
毎日サラダにかけたり、パンにつけたりして使いたいなら、
風味豊かでクセのないスペイン産エクストラバージンオイルあたりが、コスパと香りのバランス◎。
加熱するなら、オリーブオイルではなくアボカドオイルや米油もおすすめです(オレイン酸+加熱に強い)。
糖質と同じで、脂質も「質とバランス」がカギ。
「避ける」ではなく「選ぶ」。それが、健康的に痩せるための新常識です。