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恩師のお通夜と吉本ばななの言葉

中学の3年間、水泳部の顧問としてビシビシと指導してくださった先生が亡くなった。問題児が多い世代がいるところに赴任しては立て直して次に行く、という仕事人のような役割を求められていたようで、私たちの学年とともに赴任し卒業と共に別の学校に去ってしまわれ、以来お会いしていなかった。わたくし友人屋は昭和40年代なので、体罰あたり前の世代。小学低学年から制裁ビンタをバシバシくらってきた。幼いながら理不尽と思われる単なる暴力もあったが、この先生にハタかれるのは受け入れることができていた。親もこの先生なら「もっと殴ってやってください」とか言ってた。懐かしい昭和世代あるある。

最後の先生の姿は中学の頃の印象そのままで、でかいままだった。髪の毛もわたくし友人屋の方がよっぽど薄い。聞くと高校生ぐらいから老けて見られていたそうで、ビシビシ指導された時の年齢は、ちょうど今の自分と同じ年齢(44歳)。いまの私に、あの頃の先生の重みのある指導ができるかと自問するとできるわけもなく、ただただ感嘆するばかり。

ちょっと不思議な植物のはなし

お通夜の後、ふと寄った(寄りたくなった)本屋で出会ったのが吉本ばななさんの「体は全部知っている」

モノを書くのがもっとうまくなりたい、と手に取った大塚英志さんの「物語の体操」にて、上手な物書きとして川上弘美さんと吉本ばななさんを挙げてらっしゃったというのがあるが、普段読む小説は男性作家のものばかり。この日も決して探したわけではないが、なぜか本に呼ばれた気がした。

「体は全部知っている」は短編集で、最初に収められている作品「みどりのゆび」をさっそく風呂本したのですが、これに感動。

背表紙で

「植物の生命と交感しあう優しさの持ち主だった祖母から「私」が受け継いだ力を描く」

と紹介されているものなのですが、駐車場で邪険に扱われているアロエを切るか切らないかというところで

「切らないであげて。ひとりのアロエを助けたら、これから、いろんなね、場所でね、見るどんなアロエもみんなあんたのことを好きになるのよ。植物は仲間同士でつながっているの

すべてに優しくするべき理由が端的に記されている。…と、湯船でこうメッセージを受け取りました。

これって植物に対してのことに限ったことではないですよね。

ひとりの植物に優しくするのも、ひとりの人にやさしくするのも、ひとりの体をいたわるのも、すべて自分に返ってくる。…と。

これを読んでくださる方が、いや読んでくださらない方も、すべての人が優しく健康でいられることを願って。

あ、そう言えば先生、理科の先生だったな…。

素晴らしい出会いに、合掌。

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